尿のプロテオミクス解析チームについて
最近、全タンパク質(プロテオーム)を網羅的に研究する科学(プロテオミクス)が急速な進歩を遂げ、疾患のメカニズムやバイオマーカーの探索への応用が始まっています。尿は人体が正常な体内環境を維持するために生成される生体試料であり、非侵襲的に採取可能なことから、日常臨床でも多くの尿中物質を測定することで、多くの疾患の診断や重症度分類等に利用されています。
われわれは、臓器連関という観点から消化器疾患を総合的に理解する一つの方法として、尿のプロテオミクス解析に注目しています。尿プロテオミクス解析は、新潟大学産学地域連携推進機構 生体液バイオマーカーセンターの山本 格 センター長との共同研究で行われ、消化器疾患や消化器疾患に合併する病態における①診断・重症度を反映あるいは予測可能な尿中物質の同定、②薬物有効(無効)例における尿中物質の同定、③メカニズムに関与する尿中物質の同定を目指しています。
